DAY15 読めば悲しさで泣いてしまう本
泣いてしまった本はいくつかあります。
ただ私の場合は感動での涙が多く、悲しくて泣いてしまうといった体験はほぼありません。
今回紹介するのは、そんな私が悲しみで泣いてしまった例外的な作品、東野圭吾『秘密』です。
スキー場へ向かうバスの事故。男は妻を亡くし、娘は意識不明の重体。
奇跡的に目覚めた娘の人格にはなぜか死んだはずの妻が宿っていて—
人格が入れ替わるという設定自体は、目新しいものではないと思います。
しかし、この設定でこんなに深く心情を掘り下げられるのか、と呆然とした記憶があります。
読んだのはもう何年も前の話なんですけどね。それくらい印象に残っています。
ちなみに私が泣いたのはラストシーンです。『2発殴らせてくれ』ってとこです。
駅のホームで、泣きながら、心地よい読後感を味わっていました。
mages.